♪「幻想曲Op.17」 Schumann作曲  

すぐれた音楽とワインの共通点は各々の育った大地、環境を再現しているかどうか、といえるが、シューマンのピアノ曲幻想曲の巻頭は、シューゲルの詩 色彩彩の大地の夢の中でと始まるが、これはまさしく、地上の喜び、テノワールの表現、春の生命に富んだ活力が次第に天上世界、神の世界へとのぼりつめていくさまが表現されている。神の世界へのぼりつめるために悪魔に魂を売った音楽家がシューマンなら、ロマネコンティは悪魔と神というこの相反したものに捧げたワインだろう。 あたかも大地を力ずよく耕すような情景からはじまり、大地に根を張った逞しさと幻想的さの同居からはじまり、希望に満ちた将来と不安感が同居しながらの第1楽章が展開される。第2章は播いた種から樹が次第にかつ力ずよく大きくなり、実をつけ、順調にブドウが育ち、熟成は次第にすすんでいく、第3楽 章では天と地獄をさまよいながら次第に天の高みへ昇っていく魂と完成されたワインが一体となっていく。ロマネコンティの複雑さを表現できる音楽である。

このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得

「ロマネコンティ」

ロマネ・コンティ(Romanée-Conti) はドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC) 社が単独所有するフランスのブルゴーニュ地方、ヴォーヌ・ロマネ村に在る約1.8ヘクタールのグラン・クリュ(特級格付け)のピノ・ノワール種のブドウ畑。または、そのブドウ畑から産するブドウから造ったワイン。
絹のような口当たり、深遠の極みといわれる複雑な香味

このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得